2014年12月12日

木曽御嶽山

師走まっ只中です!
これをご覧いただいている皆様方いかがお過ごしでしょうか。icon10
先日12月10日に、日頃お世話になっている得意先の方といっしょに王滝村役場へ納品に行って参りました。その日はまあまあ天気にも恵まれicon01、木曽御嶽山が良く見えましたので帰り道に撮った写真をUPします。スマホのカメラですので画質悪いですがご容赦を。face06


王滝村の御岳湖南側より。

手前の湖は御岳湖、左手に王滝村役場のある中心集落が見えます。御嶽山はすっかり雪をかぶっていました。ちょっと白トビしちゃってますが、山頂付近の白い雲のように見えるのが噴煙です。icon02
9月27日、紅葉シーズンの土曜日で晴天、しかも昼時とあまりにも最悪のタイミングで噴火し、大きな惨事となってしまった事はご存じと思います。当時自衛隊、消防、警察などなど救助用車両と報道関係の車両で埋め尽くされた王滝村ですが、今は通り過ぎる車も少なく静かな村に戻っています(見た目だけは‥)。



木曽町開田高原九蔵峠より撮影。逆光ですが大きく見えました!

帰りは開田高原にちょっと寄り道しました。前からこの峠より望む御嶽山の勇姿は大好きでした。霊峰御嶽山、古来より霊峰富士山と並んで篤く信仰された山でもあり、豊かな自然と共に文化、民俗的にもこの地域を育んだとてつもなく大きな山‥、あの噴火さえなければ‥。謹んで犠牲になられた方々のご冥福を祈ります。



噴煙をアップにしてみました。

今の御嶽山は警戒レベルそのままなものの小康状態で実に静かです。噴煙もこの通りモクモクっとしたものではなく、いかにも水蒸気のようなものがたなびいているいるような感じ。王滝村も開田高原も降灰はまったくありません。しかし現時点ではおんたけスキー場と御岳ロープウェイはこの冬営業休止との事、役場の方もおっしゃっていました‥「忙しいけれど、例年になくさびしい冬になりそう」
それでも来春、グリーンシーズンに向けて少しずつですが、着実に動き出していました。微力ですが仕事でも個人でも応援していけたら‥とあらためて思った次第です。
この冬も他のゲレンデは平常通りですし、雪も問題なさそうicon04。木曽路は全くいつもと同じ。冬でもおいしいものたくさんありますし、少し雪の積もった冬の木曽路も風情あっていいですよね、特に例年各宿場で開催されるアイスキャンドル(氷雪の灯祭り)は必見です!自分は仕事以外でもまたちょくちょく遊びに行くでしょう。御嶽山‥このまま完全に終息してくれることを祈るのみですが、うーむ‥あとつくづく思った事は、噴火前に一度この山に登ってみたかった!icon12

営業部 sekiguchi.k
  


Posted by 綜合印刷 本社 at 13:52信州風景
営業部、関口です。
気が付けば12月!すっかり寒くなりましたね。今年も残すところ1ヶ月もなくなってしまいました。綜合印刷もいよいよ年末体制に突入です。face09
そんな中ですが今回はちょっと会社から離れて、先月訪問した「お城」を話題にしてみたいと思います。ちょっとマニアックになりましてすみませんが、お付き合い下さい。icon10


ここ信州松本の名城、松本城です!!

ニッポンの城と言えばこの形…、天守閣、石垣、お堀などなど。
松本城の他、おなじみの姫路城、熊本城など立派な天守閣をもつ名だたる名城は、歴史の中では比較的新しい戦国末期から江戸時代の近世城郭ですが、織田信長の安土城以前は石垣よりも土が主体の山城(中世山城)がスタンダードでしたし、さらに時代が古いと変わった形の城も‥。本当は実に多種多様なんですね。ここ信州では武田信玄がらみの戦乱が多かった地で、好きな人にはおもしろい城がたくさんあります。

icon10今回の話題は松本城ではなく先月11月1~3日(1日休みもらいました、みんなありがとう!)、車中泊弾丸ドライブicon17で岡山方面に旅に出て目指した城を紹介します。それは松本城のような近世城郭でも中世山城でもなく…(信州の城はまたの機会で‥) いきなり信州はおろか東日本には存在しない異形の城、、、時代もどーんと古い大和朝廷時代と言われる伝説と謎に満ちた古代山城のひとつ…。icon12


岡山県総社市の鬼ノ城です!小高い山の上にあり、展望台から望む姿はさながら万里の長城。icon12

鬼ノ城(キノジョウ)は鬼城山というこの山yama、台地状の上部をぐるりと囲うように周囲約2.8kmに渡って城壁を築き、東西南北4つの城門を備えた山城です。城内には兵舎や住居、倉庫、鍛冶場など施設があったようで、さながら籠城のための小さな町を山の上に作っちゃったような‥感じです。城の広さは東京ドーム約6.4個分!内部は7棟確認されていますが希少な植物群落があったり、湿原があったりで、かなりの部分は未発掘だそうで見た目はただの山、立派な天守閣なんぞは当然ありませんが‥icon10

解説めいて恐縮ですが‥face10、歴史はかなり古く時代は飛鳥時代、朝鮮半島での白村江の戦い(663年)で百済と同盟した倭国は唐・新羅に大敗し百済は滅びます。このため唐・新羅の侵攻を恐れて大和朝廷が築城した城の一つと推測されてますが‥、推測というのは築城年代がそのあたりでも『日本書紀』などに記されている西日本の要所に築いた12の古代山城に鬼ノ城はなく、他のどの歴史書の類にも一切記録がないなど、その真相は未だに解明されていない正体不明の古代山城だからです。
昔から地元では鬼伝説とともに、不気味な遺構の存在は知られていたものの、怖がってあまり近づかなかったのか専門家が入って正式に発見されたのが1971年。1986年に国の史跡に指定されて、その後何度かの発掘調査の末に西門とその周辺の城跡だけ復元されて日本100名城の一つになっています。古城であると同時に古代遺跡でもあるのですね。

しかし何と言っても鬼ノ城を有名にしているのが‥、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、鬼ノ城はミステリアスな上あのお伽話「桃太郎」の元ネタと思われる伝説、伝承の舞台でもあり、まさに鬼が島」のモデル!先ほどの歴史とはまるで違います。この鬼ノ城へ、男一匹(自分)と家来の犬一匹を引き連れていざ出陣!(残念ながらキジとサルは飼っていませんので‥)
伝説、伝承は追って紹介したいと思います。face02

 
調子にのって橋を渡ってしまい、淡路島~四国へ!夕飯で食べた明石のたこ飯はうまかった。

車中泊した香川県、津田の松原にて。静かな朝の瀬戸内海の風景‥。
                          
              
                                                                 
    





 
    四国をひた走り、瀬戸大橋を渡るとやっと岡山県!

 
いよいよ鬼ノ城へ!

ビジターセンター(無料で見学できます)から15分ほど山道を登っていくと、城壁から突き
出た楼台(復元)があらわれます!ここに兵を集めて尾根伝いに接近する敵を弓矢で迎撃face09



ド迫力の西門前です。この門と両側の城壁、角楼だけは発掘結果に基づいて、かなりリアルに復元されています。まさに異形の城!!はるか西方の異国の雰囲気ですな、ここは日本か。face08


城内に入りました、眺めはさすが山城です。わが家来と共に、
ここ西門から時計回りにほぼ城壁にそって探検します!!

家来の愛犬を紹介します。inu名前コタロー、♂、10才、体重6.5kgのタフなビッグチワワ。趣味
はお出かけと歩くこと、年齢の割にはまだまだ元気!!これまでもいろんな城に行きましたな。




北門を場外から見たところ。右側はいかにも発掘して出てきた状態のままのような‥崩れた石垣。







城から突き出たような展望台に出ました。3方向が大絶景!ここも天空の城です。解説版によるとここに建物はなかったらしいです。もともと見張り台か、祭り祈祷の舞台だったのでしょうか?大きな石がごろごろしています。face02

おお!展望台はゆるくカーブさせた石垣です。屏風折れの石垣と呼ばれていますが、古代日本でよくこんなところに石垣が築けたものですな。ちょっと感動~でも崩れる心配はないのだろうか。icon10



 
                                            


東門です。屏風折れの石垣から少し下った先にあります。門の向こうは吉備の国(総社平野)の絶景。空中に向けて門を作ってどーすんの!face04っていうような印象。
                 おいおい、怖いからそんなに際まで寄るなっつーのicon08

振り返って、高石垣の展望台から東門、屏風折れの石垣を眺めてみました。案外高低差があります。当然往時は復元された西門周辺のように壮大な城壁が連なっていたはずですが、さすがにここまで復元されていませんので、ひたすら妄想してみましょう。face06


高石垣の展望台と呼ばれるこの場所からの眺めも最高です。吉備の国(総社平野)の向こうになんとか瀬戸内海が見えます。条件が良ければ四国、小豆島も望むことができるそうです。



さらに歩いていくともう一つの門、南門が現れます。柱だけ立ててありますが、スタート地点の復元された西門並に大きな門だったそうです。ちなみにどっちが正門だったかは不明。






要所要所に発掘時の写真ののった解説版があります。これは少し城内に入って見つけた建物群の一つ管理棟?と呼ばれる建物跡の解説版です。遺跡そのものは礎石らしきものがあるだけ。城内は大部分がいまだ手つかずの山林、池、湿原地帯‥(めずらしい希少植物もあるらしい)





さてこの城にまつわる古い伝説は‥、icon05
怪力無双の温羅(ウラ)という怪人が百済から吉備の国に飛来?して、ここ鬼ノ城を築いてこの地を支配したそうな。温羅(ウラ)は傍若無人にふるまって人々を恐怖に陥れたため、これを救うべく時の天皇、崇神天皇は英雄を派遣します。この英雄が孝霊天皇の子である吉備津彦命(キビツヒコノミコト)。
吉備津彦命(キビツヒコノミコト)は現在の吉備津神社の地に本陣を構え、温羅に対して戦いを挑みます。その描写はいかにも神話ですが‥、矢を1本ずつ射たが矢は岩に呑み込まれたとか、そこで2本同時に放ったら温羅の左眼を射抜き、温羅は雉に化けて逃げたので、吉備津彦命は鷹に化けて追ったとか、そしたら温羅は鯉に身を変えて逃げたので、吉備津彦命は鵜に姿を変えてついに温羅を追いつめてを討ったとか‥。(なんのこっちゃ?)
ともかく激闘の末に温羅は退治されますが、討たれた温羅の首はさらされてもなお首には生気があり、時折目を見開いてはうなり声を上げたそうな。それはしぶとい!そこで神事を執り行い、うなり声は鎮めたとの事、めでたしめでたし。
そして後に温羅となり、吉備津彦命桃太郎、家臣が犬、猿、雉になっておとぎ話「桃太郎」になったらしい‥。そうなると「鬼が島」は島ではなく、じつは山だった!しかも天空の大要塞!!うーむ、桃太郎+3匹ではこの城の突破は無理ではないかと‥。icon10

スタート地点の西門が見えてきました。この位置から見るとまさに万里の長城!face08 城壁は人海戦術で土を入れては突き固め、土を入れてはを突き固め‥を繰り返した工法だそうで堅く頑丈です。実際に初期の万里の長城と同じだとか。やはり異国の誰かが(温羅?)指導したのでしょうか。願わくば、この城壁がぐるりと全周したかつての勇姿を見てみたいものです。


西門に戻ってきました。実際の距離以上に歩いた気がします。写真を撮りつつ、休みつつ、コタロー遊ばせつつ‥2時間近くのトレッキング、いい運動でした。face02

さきほど温羅(ウラ)伝説を紹介しましたが、実はもっと興味深い伝承がこの地にあります。
この温羅という異形の男、海の向こう百済の皇子で渡来人らしいのですが、実際には吉備の人々に迎えられ親しまれたとか。彼は鉄というものをもたらし、この地の巫女である阿曽媛(アソヒメ)を妻に娶って吉備の国を栄えさせましたが、かのヤマトの国に一丸となって対抗したものの、敗れて温羅は死に吉備の国はヤマトの国に支配されていったそうな。
鬼ノ城の近くに温羅を討伐した吉備津彦命(キビツヒコノミコト)を祭神とする吉備津神社がありますが、本来の祭神は温羅だったとする説もあるそうです。吉備の人々は温羅の死をたいそう嘆き悲しんだとか‥。(地元ではゆるキャラになっていたし‥) 自分的にはこっちの伝承の方に魅かれるものがあります。こうして鬼ノ城を歩いてみて思うのは、これだけ壮大な城ならば国中総動員で築いたのでしょう。
果たして本当はどんなドラマがあったのでしょうか?長い年月埋もれていた古城はただそこに存在した事を示すのみで、それ以上は黙して語りません。自分に文才あれば、想像めぐらせて大スペクタクル歴史小説なんぞ書いてみようかと‥無理か。face07

ずいぶんとゴキゲンなコタロー。こいつにとっても楽しい城だったようで‥めでたしめでたし。

写真にはあまり写っていませんが、そこそこ有名な観光スポットでもあるので観光客はそれなりにたくさんいらして見学していました。ただ西門周辺とビジターセンターに多く、さすがに城を一周している人は少なかったです。コタローはあちこち自由に遊んでいるように見えますが、実際は引いて撮影する時のみ短時間リードを離すだけで(根は臆病なのであまり離れない)、基本的には当然リードを持って行動しています。ちょっと危険な所や立入禁止もありましたし、目立つのかいろんな人にかわいがってもらったりしてますので‥。ま、お約束の下の世話もしますので何かと大変なのですが、お出かけ大好き犬でしてこういった所に連れてくるとこの笑顔!しっかり旅犬ライフを満喫しております。でも10才超えちゃったし、そろそろ家でおとなしくしてもらわねば‥。
帰りは温泉入ったりしながら琵琶湖畔まで移動して車中泊(かなり疲れた!)、3日目早朝に湖畔を散策して無事帰宅しました。本当は行きも帰りもいろいろ寄り道しているのですが省略。つたない文章、長くなりましてすみません。

鬼ノ城は城とか古代日本などに興味ある方、さらにロマンチストな方、山好き、妄想好き?の方は特におススメです。できれば一周歩けたら最高だと思います。天気に恵まれれば今はやりの「天空の城」の一つとして吉備の国の大絶景が望めますので、吉備団子を食べながらただ眺めるだけでも満喫できるでしょう。今後の発掘作業でまた新たな発見があるかもしれません。今回いきなりマニアックな鬼ノ城を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。(次回はやはり地元信州の城‥かな?) 
日本全国には様々な形、景観、秘められた歴史をもつ素晴らしい城があります。是非、お城へ行きましょう。face02


営業部 sekiguchi.k
  


Posted by 綜合印刷 本社 at 21:22旅行